パーソナルトレーニングコラム

ランジのやり方と効果をパーソナルトレーナーが解説

2022.09.12

MIYAZAKI GYM代表の宮崎です。

 

脚のトレーニングと言えばスクワットなのですが、同じくらい行われているのが今回紹介する「ランジ」です。

片足に近い形で踏ん張るので、バランスも鍛えられたり、中殿筋で片足の安定性が増したり、股関節を使いやすかったりと、機能的に動けるようになるスクワットという認識です。

幾つかのやり方があるので、マスターしてボディメイクに役立てて下さい。

 

ランジの種類

ランジにはいくつかのやり方があり、主なものは以下の通りです。

  • フロントランジ
  • バックランジ
  • サイドランジ
  • クロスランジ

似たような効果ですが少しずつ違いがあるので、目的によって使い分けるといいでしょう。

 

フロントランジのやり方と効果

https://youtu.be/uqVCNFERT_U

フロントランジのやり方は以下の通りです。

  • 立った状態から片足を一歩前に踏み出す
  • 後ろの膝が床に着くくらいしゃがむ
  • 前足で地面を押して最初の位置に戻る

 

フロントランジの効果

フロントランジは大腿四頭筋と大殿筋が主に刺激されます。前に踏み出すのを支える為、大腿四頭筋に刺激は入りやすいかと思います。

またそのバランスの悪さから、バランスを取るためにお尻の筋肉も使ったり、バランスを取るのに必要な固有受容器をトレーニングすることができます。

スクワットより重い重さを使うことはできませんが、ダンベルでもやりやすいのは一つのメリットです。

大きな可動域で丁寧に行いましょう。

 
ウォーキングランジというバリエーション

通常の片足ずつ交互に行うランジではなく、前にどんどん進んでいくウォーキングランジというやり方もあります。

こちらの方がお尻に効かせやすくなるので、もし取り組めるスペースなどがある施設の場合にはおすすめです。

有名なところではボディビルダーのロニーコールマンが屋外で行っていました。

彼の臀部はとんでもなく発達していたので、ウォーキングランジの賜物でしょう。

 

バックランジのやり方と効果

https://youtu.be/EGqnOJlnoXc

バックランジのやり方は以下の通りです。

  • 真っすぐ立った状態から片足を後ろに引く
  • 後ろ足の膝が床につくくらいまでしゃがむ
  • 前足で床を押して立ち上がる

基本的にはフロントランジを逆にしただけの動きではあります。

ただ、前に踏み込むと勢いを抑えるのが難しく、バックランジから取り組む方が正しい動作を習得しやすいと思います。

私も指導の際や自分のトレーニングで行う時にはバックランジの方を取り入れています。理由は次の効果のところでも説明します。

 

バックランジの効果

バックランジはフロントランジと同様に大腿四頭筋や大殿筋を使う種目なのですが、バックランジの方が股関節を使いやすく、結果としてお尻の筋肉を使えるというメリットがあります。

股関節を使う方が得意という人はあまり多くなく、バックランジで股関節の使い方を学習するのは非常に有効かと思います。

スクワットでは腰背部の負担もありますし、高重量で深くしゃがむのに抵抗があることも多いです。

バックランジで股関節を使い、お尻の筋肉を使う感覚を鍛えることで、アスリートなどは高いパフォーマンスを発揮できることでしょう。

それなりの成績の学生アスリートなども指導したことがあるのですが、股関節はほとんど使っていないようなスクワットやデッドリフトを行っていて、これを改善するだけでかなりパフォーマンスが変わるだろうなと思ったことがあります。

バックランジの重要度はかなり高いので、アスリートもボディメイクでも是非取り入れていただきたい種目の一つです。

 

サイドランジのやり方と効果

https://youtu.be/pXrjm2rqytw

サイドランジのやり方は以下の通りです。

  • 真っすぐ立った状態から横に一歩踏み出す
  • 踏み出した脚で床を蹴り、元の位置に戻る
  • 反対の脚で同様に行う

 

サイドランジは横方向の動きになるので、最初は少し難しいと感じる方が多いようです。

腰が丸まってしまったり、股関節を固めてしまい膝だけ使ってしまうなどが主なエラーになります。

少し前傾するように股関節を曲げると正しいやり方に近づくと思います。フロントランジやバックランジは上半身をかなり立てていてもいいのですが、サイドランジは前傾しないとやりにくいかと思います。

 

サイドランジの効果

サイドランジも他のランジと同様に大腿四頭筋や大殿筋を鍛えることができるのですが、内転筋にストレッチをかけることができるのが特徴です。

踏み出した脚と反対側の脚の内側が伸ばされていきます。

踏み出した脚の内転筋もブレーキのように使うため、横移動のある競技のトレーニングとしても向いています。

急いで行うと、脚が浮いてしまったりしてちゃんとストレッチもかからないので、重さよりも丁寧に動かすことを意識したいトレーニングです。

 

クロスランジのやり方と効果

https://youtu.be/8qQ7g_HtdRE

クロスランジのやり方は以下の通りです。

  • 真っすぐ立った状態から片脚を反対側の脚とクロスさせてしゃがむ
  • 前の脚で床を押して立ち上がる
  • 逆の脚で同様に行う

 

クロスランジは動きとしては少し複雑に見えるのですが、意外と取り組みやすい種目です。

テンポ良く左右交互にトレーニング出来ます。バックランジよりもちゃんと出来ている人が多い印象です。

トレーニング初心者だとバランス取れずにぐらぐらする場合があるので、その場合には軽く何かにつかまって行うなどしましょう。

 

クロスランジの効果

クロスランジも他のランジと同様に大腿四頭筋や大殿筋を使います。

それ以外だと、横方向への移動があることや、片足で不安定になるため、中殿筋や横方向の力を抑えるために内転筋も多く使うと思われます。

動きをコントロールしながら膝や股関節の力を使うという意味でスポーツ向けにもいいかもしれません。

片脚で立つ機会のあるスポーツの場合取り組むといいでしょう。

 

ランジのやり方や効果まとめ

ランジのやり方や効果についてまとめました。

ランジは下半身のトレーニングとしてはスクワットの次に行いたい種目です。

トレーニング初心者である3カ月くらいはもっと基本に集中するといいと思いますが、そのあとはこういったランジなども取り入れるといいですね。

特に女性なんかもヒップアップを行う場合にはスクワットよりも効果的です。片脚で行うと中殿筋も鍛えられます。

まずはバックランジから取り入れ、そのあとフロントランジやクロスランジに取り組み、スポーツなどで必要な場合サイドランジなども挑戦してみるといいでしょう。