パーソナルトレーニングコラム

パーソナルジムを比較する際の50のチェックポイント

ミヤザキジム代表の宮崎です。

パーソナルジムというと大手から個人店まで様々な店舗があり、選べないという方もいるのではないでしょうか。

通い始めてから、やっぱり違うかもと思っても変えにくいなと思うことも多く、最初の選び方が重要になります。

 

特に長く通いたいと考えている方こそ、自分に合ったパーソナルジム選びができるといいですね。

 

パーソナルジム運営をしていて、トレーナー歴も17年という経験から、パーソナルジムを選ぶ際にチェックしておきたいポイントをお教えします。

弊社も良い点を網羅できているわけではないのと、それぞれ重視する点も違うと思うので、あくまでも気にした方がいいポイントを書いていきます。

 

  1. 自分の目的とジム(トレーナー)の専門分野が合っている
  2. 通いやすい場所にある
  3. 器具の質がいい
  4. トレーナーが掲載されている
  5. トレーナーが有資格者である
  6. トレーナーの体が出来ている
  7. 必要な付帯サービスが付いている
  8. 適切な料金である
  9. ジムやトレーナーが情報発信している
  10. 怪しい商品を売ってない

1.自分の目的とパーソナルジムの専門分野が合っている

パーソナルトレーナーとは言っても専門分野があります。

  • ライザップのようなダイエット専門
  • ボディビル出身のダイエット+バルクアップ
  • 女性トレーナーに多い、女性向けのボディメイク
  • 理学療法士などのリハビリ系
  • ストレングスコーチのアスリート指導

同じトレーナーでも結構違います。

ダイエット指導くらいが一番簡単で、そのあとにバルクアップやボディメイク指導。リハビリやアスリート向けの指導が難しい分野という認識です。

 

もちろん、そもそも違う知識も必要なので、延長線上というわけでもないですが。

 

ダイエットだけの指導よりも、筋肉を付けるという指導の方が、体を見てどこに筋肉を付けるかとかの解剖学の知識や、それに適した様々なトレーニングのバリエーションが必要になります。

男女で違いはありますが、トレーニングする部位の違いなどが主なので、そこは特に大きく違いはないかと思います。

女性のお客様が多いので、大抵のトレーナーは女性のボディメイクの指導経験が豊富です。

 

慢性的な腰痛や膝痛を治す目的となると、理学療法士の資格持っている方などがおすすめです。

鍼灸師、柔道整復師の資格を取ってそこを補強するトレーナーも多くいます。

 

アスリートの場合、自分の取り組んでいる競技の指導実績のあるトレーナーがいいでしょう。

パーソナルジムは設備の制限上、決して万全であるとは言えなかったり、ジャンプトレーニングなどができない設備(弊社もそうです)の場合も多いのですが

基本的な筋力アップや怪我予防のためのトレーニングとしては活用可能です。

  • ダイエット目的は比較的対応できるトレーナーが多い
  • 筋肉を付けたいならボディビル系のトレーナーがおすすめ
  • 女性のボディメイクはそれほど女性トレーナーでなくても対応できる
  • リハビリ系なら理学療法士がおすすめ。次に鍼灸や柔道整復師の資格を持っているトレーナー
  • アスリートはその競技の指導実績のあるトレーナーがおすすめ

 

2.通いやすい場所にある

ジムに通う場合、マッサージや美容室のように月に1回とか、2カ月に1回とかという頻度ではない場合が多いです。

毎週1回や、短期集中のコースなら週2回や3回通おうということも珍しくありません。

 

ですので、自宅の近くや職場の近く、または電車1本で行けるところなどがいいです。

通いにくいところにしてしまうと結局続きません。

 

めんどくさくならないということ自体が、結果を出すことに繋がります。

  • 月2回以下なら遠くても可
  • 週1回以上通うなら近くでないと続けにくい
  • 職場の近くでもいい
  • 帰宅途中の乗換駅もあり

 

3.器具の質がいい

器具は少ないところだと家庭用のダンベルとバーベルくらいしかないようなところもあったりします。

もっと酷いと、ほぼ置いてなくて自重トレーニングばかりやるというところもあります。

 

その辺りは論外ですが、パワーラックかスミスマシンか、家庭用か業務用かというのは一般の人はもうわからないところだと思います。

パワーラック

 

結論から言うと、TAFF STAFF社製のパワーラックがパーソナルジム業界ではスタンダードです。

ライザップさんもほとんどの店舗でこれを使っている認識です。弊社も全店舗これです。

 

位置づけとしては「準業務用」なのですが、一般的なジムで高重量を1日中使う、超高重量も扱うというのでなければ全く問題ない強度です。

というのも耐荷重が272㎏です。マージンあるのでもっと重くても大丈夫ですが。

 

272㎏は一般的に使用することは無い重量です。競技者でも簡単には扱わないでしょう。

耐荷重400㎏以上のラックと比べて、ここを犠牲にすることで、セーフティバーやバーベル受けフックの調整が楽になっていると感じます。

 

また、オプションのラットプルのケーブルの質が良く、背中のトレーニングの効果が高いのも特徴です。

家庭用のラットプルでは効率が落ちてしまいます。

 

ここまで書いておいてなんですが、使いやすさや安定性とは言っても、そもそもほぼ同じ形の鉄の塊なので、効率に大きな差はありません

TAFF STAFFがいいよとはいうものの、日本の家庭用メーカーでもダメということはないです。

同じ60キロのスクワットなら、ラックが狭かったり、セーフティやバーベル受けが使いにくかったりしても、概ね同じ効果になるはずです。

 

ダンベル

ダンベルも重要なトレーニング器具です。

可変式ではなく、一般的なジムによくある重量固定のものが1~40キロくらいまで10組以上あるようなのがいいのですが、パーソナルジムではあまりありません。

 

 

そこで可変式を置く場合が多いのですが、扱いやすさではパワーブロックが一番です。

 

固定式よりバランスはとりにくいのですが、耐久性、事故の起こりにくさ(ピンはあまり抜けない)、扱いやすさから1番手に挙げています。

選択肢としてはボウフレックス、フレックスベル、スクリュー式(色んなメーカーがある)の3つがありますが、ボウフレックスやフレックスベルは台座に置かないと重量が変えられないのが使いにくく感じるのと、故障しやすいようです。

 

スクリュー式は重量変更が大変なので、安価に自宅トレーニング器具をそろえる時にいいと思います。

ボウフレックス、フレックスベルも自宅でのトレーニング用にした方がいいと思います。

 

器具のチェックポイントは以下の通りです

  • TAFF STAFF社のパワーラックが使いやすくて人気
  • TAFF STAFF社の他のスミスマシンも割と良い
  • スミスマシンだけの場合は効率が悪いので避ける(スミス+ハーフラックはOK)
  • ラットプルのマシン、またはラックに後付けのオプションはあった方がいい
  • ラットプルの重量変更はプレート式ではなくウエイトスタック式(ピンの抜き差しで調整するやつ)
  • マッサージベッドとかはあればベター
  • ボールやミニバンドなどの細かい器具はあればあるだけいい
  • ダンベルは固定式がベスト
  • 固定式は個室系だとあまりないのでパワーブロック
  • ボウフレックスやフレックスベルは次点
  • スクリュー式のプレート付け替え式は微調整できないのと面倒なので避ける
  • 男性片方40㎏、女性でも20㎏までのダンベルがあるところの方がいい

 

4.トレーナーが掲載されている

トレーニングの効果はトレーナーの指導力が一番です。ですので、パーソナルジムを選ぶ際にはトレーナーが掲載されているかはチェックしましょう。

掲載されていない場合の理由として、離職率が高いということが考えられます。

 

掲載されていても、すでに退職したトレーナーを掲載している場合もあるので何とも言えませんが・・・

いずれにしても、長く通う可能性がある場合には、ちゃんとトレーナーの顔やプロフィールが掲載されていることが望ましいのではと思います。

 

ジムの方針はある程度あっても、実はマニュアル通りに指導するトレーナーは少なく、多くは自分なりに考えてメニューを提供しています。

なので、トレーナーとの相性も含めて、自分で選んだり、合わなければ変更できるシステムがいいと思います。

  • トレーナーが掲載されている
  • 実際に行ったときに担当してくれたトレーナーがウェブサイトに掲載されている
  • 資格などプロフィールが掲載されている
  • トレーナーを選べる
  • トレーナーを変更できる

 

5.トレーナーが有資格者である

パーソナルトレーナーの資格は国家資格が無く、無資格でも名乗れるのが現状です。

とはいえ、心構えとして何も取らないという人はあまりいないので、とりあえず持っている人を信用するという形でいいと思います。

 

正直なところ、ちゃんとしたトレーナーは資格を取得しています。

10年以上現場に出ている人は、もう更新も面倒で更新しなかったという人もいます。

 

更新のための講習が知識の維持に役立っていないのではというのを感じます。

主な資格としては以下の通りです。

  • NSCA
  • NESTA
  • JATI
  • 健康運動指導士
  • アスレティックトレーナー

NSCAかNESTAを取る人が多いです。NSCAが古く、NESTAは後発ですが資格更新の期間が長いので楽というのがあります。私もNESTAです。

 

正直なところ、資格の難易度自体はかなり低く(アスレティックトレーナーは難しいです)、持っているからすごいということもありません。

資格取得で勉強する知識は現場で使う1割程度です。

 

なので、持っていないからダメということもないのですが、プロとして食っていくつもりのトレーナーはほぼ取得しているので、基準にするのをおすすめします。

  • NSCAかNESTAの資格保有者が多い
  • それ以外の資格でも能力に差は無い
  • トレーナー資格自体は無くてもいいけど、プロで持ってない人はあまりいない

 

6.トレーナーの体ができている

これはたまに業界内でも賛否出る分野です。個人的な見解ではあるので参考にして判断してみてください。

私の意見としては、ボディメイク分野のトレーナーなら体が出来ていることは一つの指標になると思います。

 

というのも、トレーニングはそれなりに取り組んでもそれなりの結果は出てしまいます。

「そこそこいい体」みたいなのは、やり方を少し間違えても、効率悪くてもできるものです。

 

なので、非常に筋肉が大きいとか、絞り切った経験があるというのは正しい方法で行わないと難しいため、一つの目安にはなります。

これは実際に知り合いベースの話になりますが、プロを目指しているレベルになると、本当に細かい部分にも気を使ってトレーニングや食事に向き合っています。

 

自分はとても敵わないと思いました。

少しでも効率よくという部分にこだわっているので、一般のお客様も効率よく体作りができるはずです。

 

その他の治療系やアスリート系などはそこまで体に関しては関係ないことが多いと思います。

あくまでも体が出来ていないとダメというより、体が出来ていれば信用できる可能性が高いというくらいです。

 

逆にこだわりが強すぎて、一般の目標もそれほど高くないお客様に対してハードなトレーニングを要求するというケースもあります。

この辺りの指導力との兼ね合いを考えると、一長一短ではあるかもしれません。

  • 自分のなりたい体のトレーナーを選ぶのは有効
  • 女性も理想的な体を作っている女性トレーナーを選ぶのはあり
  • 体できていないけど凄腕のトレーナーももちろんいる
  • プロレベルは細かい指導までできる
  • こだわり強すぎて合わないかどうかは要確認

 

7.必要な付帯サービスが付いている

ジムに通うにあたって、通いやすいサービスがあると助かります。

代表的なものだとウェアレンタルだったり、水サービスだったりでしょうか。

 

シャワーもなければダメという人もいます。

トレーニング後のプロテインも店舗で出してくれると洗ったり用意したりする手間が省けていいですよね。

 

逆に、トレーニングの効果がそれで大きく変わるようなものではないので、こういったサービスがあるから価格が高くなるなら無くてもいいという選択もありだと思います。

 

  • ウェアレンタル
  • シャワー
  • プロテイン
  • その他サプリメント

8.適切な料金である

料金が最も重要な要素ですよね。

色んな価格設定がありますが、これも正直お客様にとっては分からないと思います。

 

短期集中で有名なライザップは2カ月35万という価格で業界を驚かせました。実に1レッスン2万円以上ですが、結果にコミットという部分を高いと取るか安いと取るかですね。

それに追随して、少し安い2カ月25万くらいのジムも多くあります。1レッスン15000円くらいですね。

 

正直なところ、パーソナルトレーナーの料金は地方だと60分4000~6000円くらい、都心部だと6000~8000円くらいです。

個室のパーソナルジムになるとさらに1000~2000円プラスされる感覚ですね。

 

なので、6000円~8000円くらいの価格帯なら普通にいいトレーナーがいると思います。

ベテランでも10000円くらいの価格です。これくらいが予算だといいトレーナーも多いです。

 

12000円以上の価格はそれほど出さなくても同じクオリティのトレーナーはいるという認識です。

ジムとしてその設定だと高い気もします。設備がいいとか、トレーナーと別で医師やマッサージ、栄養士のサポートが付いているようなジムならそのくらいの価格帯になるかもしれません。

 

ちなみに安いところだと1レッスン辺り4000円~5000円というジムもありますが、これはこれでありだと思います。

高いジムで予算を気にして週1回通うより、安いジムでも週3回通った方が、トレーナーの力量に差があっても結果は週3回の方が上回ります。

 

  • 安さ重視なら60分4000~6000円
  • 平均的なら7000~9000円
  • いいトレーナーなら10000~12000円
  • 12000円以上は有名トレーナーかトレーナー以外のサービスが良ければあり
  • 超高額ジムはあまり違いはわからない

9.ジムやトレーナーが情報発信している

積極的にトレーニングの情報を発信しているトレーナーやジムは信用できる場合が多いです。

厳密には間違ったことも発信しているケース(特にYouTubeなど)は多いのですが、あまり酷いと同業者から突かれたりするので、とりあえず発信しているジムなどは1歩リードかと思います。

 

発信するからいいというか、発信するにあたって、勉強しているケースが多いと思います。

勉強を日々続けて、それを発信していくので、知識のアップデートされています。

 

とはいえ、SNSやブログなどがそもそも得意じゃない、好きじゃないという理由で発信していない凄腕もいるので、きっちり線を引けるものではありません。

 

  • 情報発信をしているトレーナーは勉強を続けている可能性が高い
  • YouTubeなどで過激なタイトルつけているのは少し怪しい(これだけやれば〇㎏痩せるなど)
  • トレーナーはネット苦手な人も多いので、発信してないからダメというわけではない

10.怪しい商品を売ってない

ジムで売るような怪しい商品はいくつかあります。

代表的なところでは、高額なサプリメントは少し怪しいと思いましょう。

 

個人のトレーナーとかだとマルチ商法のサプリメントだったりすることもあります。

美容系の高額商品もマルチで販売するというケースがあります。

マルチの良し悪しは個人の判断によるところではありますが。

 

別の怪しい商品としては、病院と提携してダイエット用の薬を処方してもらう場合です。

たしかに痩せるのですが、基本的に医薬品は副作用が強いのでお勧めしません。

 

重度の肥満だったり、肥満であることのデメリットの方が大きく、自信の努力では難しい場合などです。

倦怠感が出るものだったり、油の吸収を大きく抑えるけど下痢になるとかがあります。

 

一番ひどい売り物としては、幸せになる壺みたいな、根拠もなにもない商品です。

壺を売られることは無いと思いますが、サプリメントやトレーニンググッズと称して、聞いたこともないような成分のものを高額で販売する人はいます。

 

  • 成分も特にこだわりないのに相場の2倍以上するような高額サプリを売っていない
  • 独自のサプリは基本割高
  • マルチ系は自己判断
  • 医薬品は非推奨
  • 根拠のない健康グッズを売っていない

 

まとめ

パーソナルジムは最終的にはトレーナーとの相性が一番重要なんじゃないかとは思います。

大手でも基本的にトレーナーはマニュアル通りの指導をしていないので、ジム毎の指導の違いというよりはトレーナー次第でしょう。

 

なので、設備、立地、料金などのトレーナー次第ではない部分を重視した上で、トレーナーの専門分野や選んだり変更できるかどうか、そして最終的には試してみて相性が合うかどうかというのをチェックするのがいいと思います。