パーソナルトレーニングジムとしての器具のこだわり その1「パワーラック」
こだわりのパワーラック「TAFF STAFF社製CPR-265」
TAFF STAFF社製CPR-265
パーソナルジムだからと言って、パワーラックを置かない選択肢を選ぶトレーナーが居るとしたら、「儲けようとしている」か「トレーニングの知識不足」のどちらかです。
パワーラックはスペースが必要になります。広いスペースにパワーラックを置かず、ダンベルやボール等の小さな器具だけでレッスンを行えば、1.5倍から2倍くらいの売上を作ることができるでしょう。
30~40㎡で1部屋作るパーソナルジムが多い中、2組同時に出来たら売上2倍ですよね(実際に器具が少なくても人が入るかはわかりませんが)
実際に身体作りを行うためのトレーニングを真面目に取り組んだことのあるトレーナーなら、パワーラックを置かないという選択肢は考えもしないはずです。
高齢なら必要ないのか?女性なら必要ないのか?それは共にNOです。
バーベルトレーニングの効果の高さを無視することはできません。勿論使わない場合もありますが、施設として置かない選択は考えられないでしょう。
なぜTAFF STAFF社製CPR-265なのか
数あるパワーラックの中から、なぜこの器具なのか。私は多くのパワーラックやハーフラックを使用した結果、間違いなくこれがNO.1だと思って採用しています。
十分な耐荷重と安定性
バーホルダーの調節の容易さ
セーフティバーの調節の容易さ
ラットマシン、ロウイングマシンを付けられること
セーフティバーの最低値の低さ
ディップスアタッチメントがある
などなど。必要な機能があるというだけでなく、業務として行う際に、非常に簡単に調節などが行えるなど、様々な機能が揃っています。
各種調整の容易さ
業務ではバーの高さをお客様によって変えるだけでなく、種目によっても変えます。また、セーフティバーも同様に変える必要があります。
いちいちねじを締め直すタイプや、ラックから長いバーを引き抜くようなタイプは面倒で使わなくなります。
1日に何十回も行うことだからこそ、手間なく行えるTAFF STAFF社製CPR-265が重要になります。
このタイプだとバーホルダーもセーフティバーも簡単に変えることができます。
ラットオプションなどケーブルが付けられる
また、ラットマシンのオプションを付けることで上下にケーブルが付きます。ラットプルダウンはジムでは必須ですが、これを付けられるパワーラックは多くありません。
がっつり施設用のラックは逆に付けらません。耐荷重や安定性は施設用のものがいいのですが、正直200kgくらいまではあまり変わらず、98%の人には必要ないでしょう。
ラットオプションがあることで、ラットプルダウンができるだけでなく、腕などのトレーニングも可能です。下にもケーブルが付くので、ロープーリーで上背部を鍛えたり、ケーブルでアームカールやアップライトロウイングができます。
ゴールドジムなどと違って、多くのマシンをずらっと並べることは難しいので、なるべく一つのマシンで色々行えるとトレーニングの幅が広がって、オーダーメイドにプログラムを組めたり、飽きないような変化のあるメニューを提供することができます。
1点デメリットとしては、ラットオプションを付けるとインクラインベンチはやりにくくなります。
この点は難しいですが、インクラインはダンベルで行う、アンダーグリップベンチプレスを行うなどの工夫で対処可能です。
スミスマシンという選択肢
ここで、少し知識のある方なら、「スミスマシンではだめなのか」という意見を持つかもしれません。トレーナーでも持つ人は居ると思います。
実際、いくつかのジムではスミスマシンのみを導入しています。
スミスマシンはパワーラックと比べると以下のようなメリットがあります
省スペース
安定しているので初心者でも扱いやすい
このようになっています。
スペースはパワーラックが動作時に動くことも考慮すると、幅3メートルというのが推奨されているのですが、スミスマシンはバー自体が2メートル程度までのものもあり、横に動くこともないので、ギリギリ20センチずつのマージンを取って2.4メートルでも可能です。
安定しているという点は女性や初心者などに教える際に有利になります。グラグラしないのでトレーニングし易いということです。
しかし、本来バーベルトレーニングのメリットは、その不安定さを制御するために、多くの筋肉が動員されることなので、より効率よくトレーニングするためには、バーベルのトレーニングを学ぶ必要があります。
バーベルを扱えるようになってからスミスマシンも使うのはいいのですが、逆は難しいので、私としてはどちらかの器具を選ぶとしたら間違いなくパワーラックを選択します。
フリーウエイト(バーベル)トレーニングを勧める根拠
スミスマシンとバーベルのベンチプレスの効果を比較した研究を見てみましょう。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20093960
この研究の結果、三角筋の活動に関してはフリーウエイトの方が三角筋の活動量が多いという結果になっています。
胸に関しては同じくらいということでしょうか。これは私自身の体感としてもそんな気はします。
また、スミスマシンとバーベルでのスクワットの効果を比較した研究も見てみましょう。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19855308
この研究では、大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋肉について、スミスマシンよりも大きく上回る結果(47%高い)が得られています。
こういった理由から、ダイエットやボディメイクの為に「筋肉を増やしたい」という目的に対しては、バーベルなどのフリーウエイトが間違いなく効果的で、これを選択しない手はありません。
これは想像でしかないですし、調べても明確に効果のある根拠ではありませんが、トレーナーを10人集めて、「効率よくトレーニングするなら何をさせますか」と聞けば、10人全員がバーベルスクワットやバーベルベンチプレスと言うでしょう。
バーベルでのフリーウエイトを否定するトレーナーはほとんどいないと思います。
パワーラックが必要無いケース
ここまでパワーラックを勧めておきながらも、当然必要ないケースもあります。
特定の部位を集中して鍛えたい場合
パワーラックで行うバーベルトレーニングは、「多くの筋肉を動員する」というのが一番のメリットですが、逆に言えば「目的の筋肉だけを集中できない」ということでもあります。
弱点を強化したい
ヒップアップだけをしたい(脚は絶対に太くしたくない)
というような場合、マシンやスミスマシンなどを使うことで、ピンポイントの負荷をかけることが容易になります。
特に、ゴールドジムのように種類が豊富だと、ピンポイントでの刺激を狙う為の器具も多いですね。
感覚としては、大会とかに出るレベルの人で必要になるという感じです。
フリーウエイトでもかなり細かい鍛え分けは出来るので、上級者以外は気にしなくていい項目です。
怪我をしている場合
肩を痛めた、腰を痛めたというのはトレーニングをしていたら誰もが一度は起こる問題です。
そういった場合に、マシンなどは負担が少なくて痛みも少ない場合があります。
例えば手首を痛めてしまって、ベンチプレスもダンベルフライも出来ないような場合でも
マシンでのチェストフライなどは、肘で押すタイプのものなら胸のトレーニングが可能です。
そういった良さはありますね。
どうやっても動かせない場合
運動が苦手、筋肉が固いなどの理由から、バーベルでのスクワットが出来ない人がいます。
単純に重りを担いでスクワットをするという動作が怖いと感じてしまうなど、一筋縄ではいかないケースもあります。
時間をかけて、体が固いならストレッチや筋膜リリースを行う、軽い動きから動作に慣れていくなどの方法はありますが
短期コースなどのジムではそこまで時間をかけられない、スタッフの練度が低くて対応が難しいという場合には、やはり習得が容易なスミスマシンという選択肢は出てきてしまうかもしれません。
スペースが無い場合
TAFF STAFFの代理店であるTHINK FITNESSのサイトではホームジムの作り方等も書いてあるのですが、3メートル四方を推奨しています。
これが結構難しいんですよね。割とワンルームで置こうと思うと足りない場合が多いかと思います。
そういう時に、これなら入りそうということで、バーが固定されているスミスマシンを選ぶことはあると思います。
ただ、個人が家で買う時に広さで選ぶのは仕方ないとしても、店舗としてやるのであれば、極力必要な広さが確保できているテナントを選ぶべきではと思ってしまいます。
パワーラックよりスミスマシン等が有利なケースは以上です。
パワーラックは必須の器具の一つだと考えています。
お客様をより効率よく目標達成に向かう為には、幾つも妥協してはどんどん質が低下してしまいます。
ただでさえパーソナルジムは施設が狭く、沢山の種類のマシンを置けないので、一つ大きな器具を選ぶという際に、一番のマシンを選択しないのは勿体ないと思います。
そして、パワーラックも置くのであれば最も使いやすい物を推奨します。
私は間違いなく、自信を持ってTAFF STAFF社製CPR-265を勧めます。