POF法のメニューや順番をトレーナーが解説

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宮崎 隆一

代表取締役株式会社リーブル
トレーナー歴15年。パーソナルトレーニングジムMIYAZAKI GYMを4店舗運営し、自身でも年間1200~1500件のレッスンを行っている。専門はダイエット・ボディメイク。 NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定トレーナー) フィットネスニュートリションスペシャリスト ヘビー級プロキックボクシングライセンス(失効) テコンドー関東大会二部無差別級優勝 全日本学生ボディビル選手権6位 剣道二段 居合道初段

皆さんは筋トレのメニューをどうやって選択していますか?

有名な選手のメニューを取り入れてみたり、筋トレ本の中から幾つか自分で選んでみたりという方法ではないでしょうか?

筋トレにおいては幾つも考慮する要素がありますが、その中でも大事なのがこのPOF法の概念です。

POF法とは

POF法とは、Position of Flexionのことで、トレーニングにおいて負荷がかかるポイント別に刺激を変えようというメソッドです。

ベンチプレスとダンベルフライとケーブルクロスオーバーは明らかに負荷のかかり方が違いますよね。負荷の掛かり方の違いに着目し、全ての可動域に負荷をかけ、満遍なく鍛えようという方法です。

ダンベルフライで最後に腕を上げ切った時には、あまり負荷は掛かりませんよね。その部分を鍛えて更に筋肉を発達させるにはケーブルクロスオーバー等が必要になるというわけです。

  • ミッドレンジ種目(中間で負荷が強い)
  • ストレッチ種目(ストレッチ時に負荷が強い)
  • コントラクト種目(収縮時に負荷が強い)

という感じで、筋トレの種目を3種類に分け、1回のトレーニングで全てのポジションを刺激するか、または今週はストレッチ種目だけ、次週はミッドレンジだけというように、集中して行います。

POF法の順番

POF法ではミッドレンジ→ストレッチ→コントラクトという順番で行います。

理由は単純で、ミッドレンジ種目が一般的に最も大きな力を発揮することができ、その後はストレッチ、コントラクトと続く。まずミッドレンジ種目で補助筋群も含めて最大限力を発揮し、ストレッチで機械的な刺激を加え、コントラクトでパンプさせることで科学的な刺激を加えることで仕上げていくイメージになります。

もし、3種類も出来ないという場合には最後のコントラクト種目を省いてください。筋トレの重要度としてコントラクト種目は一番低いです。

胸トレーニングのPOF法の例

  1. ベンチプレス・・・ミッドレンジ
  2. ダンベルフライ・・・ストレッチ
  3. ケーブルクロスオーバー・・・コントラクト

という順番が胸のPOF法でのトレーニング例となります。

もうインターネットでは100人くらいこの種目の組み合わせを紹介しているのではないかと思うので、一つ変わった考え方のPOF法を紹介します。

  1. ベンチプレス・・・ミッドレンジ
  2. インクラインベンチ・・・ストレッチ
  3. デクラインベンチ(ノンロック)・・・コントラクト

というベンチだけを使ったバリエーションはいかがでしょうか?POF法に加えて、角度も変えることで、上下の筋肉も満遍なく刺激できるプログラムです。

まず通常のベンチプレスを行い、ストレッチ種目としてはやや深めに下ろすインクラインベンチを使います。これは胸というよりは三角筋前部のストレッチが多くなりますが。そして、デクラインベンチでのノンロックベンチを行います。

ノンロックとは、肘を伸ばし切らないで動かす方法で、ロックの際に負荷が抜けるのを防ぎます。

これは1つの器具でなるべく多くの可動域での刺激を得ようという方法なので、筋トレプログラムとしてベストであるとは思いませんが、同じ種目でセットを重ねるよりもメリットとなる部分はあるという提案です。

上背のトレーニングのPOF法の例

  1. デッドリフトorベントオーバーロウ・・・ミッドレンジ
  2. ワンハンドロウ・・・ストレッチ
  3. シーテッドロウ・・・コントラクト

上背の中部の筋肉(僧帽筋や菱形筋)のPOF法の種目例としては以上の順番はいかがでしょうか?

ストレッチもコントラクトも、どこまで下ろすか、引くかというレベルではあるのですが、やはりワンハンドだと腰を保護しながらしっかりストレッチさせやすい傾向にあります。肩の内旋外旋も加えられるのは広背筋にもいいですね。

コントラクト種目としては、シーテッドロウが引きやすいのではないかと思います。この辺りは、ベントオーバーロウでストレッチやコントラクトのコントロールを行うのも悪くは無いと思うので、工夫して取り組んでみて下さい。あくまで一例です。

脚のトレーニングのPOF法の例

脚と言っても大腿四頭筋とハムストリングスと臀部でまた別ではあるのですが……

  1. スクワット・・・ミッドレンジ
  2. シシー―スクワット・・・ストレッチ
  3. レッグエクステンション・・・コントラクト

というわけで、一応大腿四頭筋にフォーカスしたメニューとしては上記の例になります。

しかし、シシースクワットが数少ないストレッチ種目だからと言って、そんなに取り入れるでしょうか?あくまでPOF法という理論に乗せるための方法にすぎないように思えてしまいます。

クォータースクワット→フルスクワットなどの順番でもいいように思います。レッグエクステンションじゃなくて、ノンロックのスクワットなどでもいいですね。

肩のトレーニングのPOF法の例

  1. ショルダープレス・・・ミッドレンジ
  2. インクラインサイドレイズ・・・ストレッチ
  3. ケーブルサイドレイズ・・・コントラクト

肩の三角筋中部をターゲットとしたPOFプログラム例です。

ショルダープレスはまあ分かりやすいですよね。

インクラインサイドレイズは肩の種目で珍しいストレッチ種目です。サイドレイズはインクラインで行わないとストレッチさせたときに負荷がかからないんですよね。

コントラクト種目としては、通常のサイドレイズよりケーブルの方が適しています。通常のサイドレイズは確かに収縮ポジションで負荷が強いのですが、下におろした時に殆ど負荷がかからず、基本的に力が抜けやすい傾向にあります。その為、コントラクト種目の目的である「代謝物を貯める」という目的としては、ケーブルを使う方が適しています。

上腕二頭筋のトレーニングのPOF法の例

  1. アームカール・・・ミッドレンジ
  2. インクラインアームカール・・・ストレッチ
  3. コンセントレーションカール・・・コントラクト

上腕二頭筋はかなり刺激を分かりやすく変えられますね。ストレッチ種目のインクラインアームカールは、上腕二頭筋が肩関節もまたいでいるので、角度を付けないと最大限ストレッチをさせることができません。

コントラクト種目はプリーチャーカールやケーブルカールなどの選択肢もありますが、ダンベル1つでできる手軽さでコンセントレーションカールにしました。

この辺りは、慣れてきたら自由自在にプログラムを組んでみてください。

上腕三頭筋のトレーニングのPOF法の例

  1. ナロウグリップベンチプレス・・・ミッドレンジ
  2. ライイングトライセプスエクステンション・・・ストレッチ
  3. キックバック・・・コントラクト

上腕三頭筋は長頭が肩関節をまたいでいることに注目する必要があります。

その為、ストレッチ種目のライイングトライセプスエクステンションは、より腕を頭の上に挙げていく、プルオーバー気味のやり方の方がストレッチさせるという目的には適しているかもしれません。

コントラクト種目のキックバックは、プレスダウンやリバースプッシュアップ等でもいいと思います。

POF法を1日でやらないという選択肢

POF法は1回のトレーニングで全ての可動域を刺激するというコンセプトですが、ストレッチならストレッチ種目だけを行うというやり方もありだと思います。それを厳密にPOF法というのかはわかりませんが。

トレーニング上級者になればなるほど、これまでより大きな刺激を与える必要があり、そのために特定のポジションにこれまで以上の大きな負荷をかけるということが発達に繋がります。

また、刺激に慣れさせないという意味でも、毎回全てを満遍なく刺激する方法よりも、毎回刺激される部分を少しずつ変える方法の方が優れている可能性があります。

毎回種目や刺激を変える方法は、筋幻惑法と言い、上級者では割と行われている方法です。計画的な変動よりも、不規則な刺激の変動の方が効果が高くなるようです。

POF法での重さと回数とセット数

POF法ではそれぞれの特徴にあった重さを選択します。が、前述の通り、ミッドレンジのベンチプレスでもノンロックで高回数行えばコントラクト種目と言えます。これはあくまでベーシックなプログラムとして捉えてください。

ミッドレンジ種目の重さと回数とセット数

ミッドレンジ種目は最も重い重さを扱えるため、なるべく重い重さを使います。

  • 重量 MAXの90%程度
  • 回数 3~4回(ギリギリまではやらない)
  • セット数 3~5セット
  • インターバル 3~5分

重い重量を追い込まずにセットを重ねます。これは多くの筋肉を動員するのが目的です。なので、筋肉がしっかり回復するくらいのインターバルをはさみます。

ストレッチ種目の重さと回数とセット数

  • 重量 MAXの75~80%程度
  • 回数 8~12回
  • セット数 2~3セット
  • インターバル 3分

ストレッチ種目は結構追い込んでもいいです。インターバルはミッドレンジと同様に5分くらいとって回復させてもいいのですが、補助筋群をあまり使わない場合も多いと思うので、やや少なめでいいです。

ストレッチをかけるのが目的なので、しっかりストレッチさせるところまでコントロールするのが重要になります。

コントラクト種目の重さと回数とセット数

  • 重量 MAXの65~70%程度
  • 回数 12~20回
  • セット数 4セット
  • インターバル 1~2分

コントラクト種目はパンプアップさせるのが目的です。なので、インターバル短めセット数は多め、回数も多めになります。

正直インターバル1分だとまず回数をこなせないので、最初は2分から、3分とってしまっても大丈夫です。

POF法はどの程度重視すべきか

結局のところ、POF法の概念は考慮した方がいいと私も思います。

しかし、重要なのはトレーニングの刺激で、刺激し足りない部分を残さないようにしようということを分かっていれば大丈夫です。

一度に全てやるというのはやはり難しい事も多く、毎回のトレーニングの際に、慣れた刺激にならないような工夫をするという意味で、POF法のような取り組みを取り入れ、そこから自身のスケジュールなどにカスタマイズしていくのが望ましいと思います。

 

 

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