
高橋 琢哉 男性
「筋肉は付かなくても筋力は付くんですよ」
この言葉を聞いたときに、
「この人は自分の頭でしっかり考えて前に進んできたんだな」
と思いました。
私は脳の研究者であり、医師でもあります。私の研究のテーマは「脳の可塑性」という現象です。例えば、勉強することにより私たちはいろいろな知識や知恵を身につけていきます。「勉強」のような外界からの刺激により脳が変化していくことを「脳の可塑性」といいます。この現象は様々な神経機能の根本であると考えられています。運動することにより、なにかのスポーツができるようになっていくこともこの可塑性が関わっています。
「筋肉は付かなくても筋力は付くんですよ」
そう言ったあと、宮崎さんから非常に科学的な説明を受けました。
「脳からの命令が神経を伝わって、筋肉に達して筋肉運動が起きるわけですが、その神経伝達の効率が筋力トレーニングにより上がるために筋力が1回のトレーニングでも上がるわけです。」
この現象は「可塑性」そのものです。無論長期的には筋肉の体積も増えていくのですが、こういった神経伝達における変化が筋力トレーニングの原理にあるということを初めて知りました。
筋力トレーニングを見つめながら、その科学的本質を考えてきたからこそこういったことが口から出てくるのでしょう。私は宮崎さんについていこうと決めました。
もともとは血液検査をはじめ、様々な悪影響が出ていた肥満と、趣味として40年くらい続けているテニスの強さの追求のために筋力トレーニングをはじめる決意をしました。宮崎さんのトレーニングはしっかりとした「理屈」があり、すべて彼の言う通りに体が変化していきました。体重は8キロ落ち、体脂肪率も5パーセント以上落ちました。血液の数値も正常値に戻り、テニスもおどろくほど上達しました。
筋力トレーニングをはじめとした運動は抗うつ効果をはじめとして様々な効果があるということが科学的に提唱されています。私はやってよかったことしか思い当たりません。
宮崎さんの「理にかなったトレーニング」は私の生活を大きく向上させました。