1年間で増やせる筋肉量は12㎏?その根拠とは

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宮崎 隆一

代表取締役株式会社リーブル
トレーナー歴15年。パーソナルトレーニングジムMIYAZAKI GYMを4店舗運営し、自身でも年間1200~1500件のレッスンを行っている。専門はダイエット・ボディメイク。 NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定トレーナー) フィットネスニュートリションスペシャリスト ヘビー級プロキックボクシングライセンス(失効) テコンドー関東大会二部無差別級優勝 全日本学生ボディビル選手権6位 剣道二段 居合道初段

1年で増やせる筋肉の限界を知ろう

筋トレをして筋肉を増やしたいという人は沢山いるかとは思いますが、具体的で現実的な目標設定でないと、余計な脂肪を沢山付けてしまうことになります。

アラン・アラゴン氏による筋肉量増加の研究

増やせる筋肉量については、アラン・アラゴン氏の調査に基づくものが有名です。それによると1か月あたりでは以下のようになっています。

後述の筋肉を増やせるモデルについてもこちらのサイトにまとまっているので、興味のある方はチェックしてみてください(英文)

トレーニング歴 増加する筋肉量 60㎏の場合
1年以下 体重×1~1.5% 0.6~0.9㎏
2~3年 体重×0.5~1% 0.3~0.6㎏
4年以上 体重×0.25~0.5% 0.15~0.3㎏

筋肉を増やす量に対する私の見解

アラン氏の研究の結果と、実際に私が指導したクライアント様、また学生ボディビルダーや周囲のトレーニーの実績を見ると、やはりこれに近い値という気はします。

日本トップクラスのボディビルダーの話などでは、最初の1年で20㎏~30㎏の増量を行い、筋肉量だけでも15キロ以上増えていただろうという話も聞くので、付きやすい人はそういうこともあるでしょう。

私自身の体験からすると、自重トレーニングはずっと行っていたところから、ダンベルトレーニングに移行した時点で1か月で体重が5キロ増えました(75㎏⇒80㎏)。その2年後、ジムに通ってトレーニングを行ったところ、2か月で5キロ体重が増えました(85㎏⇒90㎏)。アラン氏のデータより少し多いかなという感じですが、この時は本当に真剣に沢山のトレーニングを行っていましたし、沢山の食事をとっていました。

4年以上はもう少し筋肉が増えにくいかも

アラン氏のデータで気になるのは、4年以上という括りです。4年くらいで筋肉がかなり増えにくくなるのは間違いありません。90%以上の方はほぼ止まると言っていいでしょう。この年数からは真剣に毎日の食事や日々のトレーニング計画を考えなければなりません。

4年くらいで止まるのもそうですが、さらに8年、10年と経験を積むと、ほぼ変わらなくなるイメージです。年間で1㎏も増えないのではないでしょうか?

ライル・マクドナルド氏のモデル

もう一つはライル・マクドナルド氏のモデルが有名です。こちらの方が2年目と3年目で分かれているのは良いと思います。身長や体重でだいぶずれがあるとは思います。また、アメリカ人がモデルだと思うので、日本人の場合この数字より少し少ないかもしれませんね。

トレーニング歴 1年で増える筋肉量 女性の場合
1年目 9~11.2㎏ 4.5~5.6㎏
2年目 4.5~5.2㎏ 2.2~2.6㎏
3年目 2.2~2.7㎏ 1.1~1.3㎏
4年目 0.9~1.3㎏ 0.4~0.6㎏

私の見解

こちらの方が比較的実際の数字に合っていると思っています。2年目と3年目の増え方はやはり違います。4年目までは年々半減していきますね。この感覚は非常に近いです。女性が男性の半分というのも分かりやすく、実態に近いと思います。

初心者はまず1年目に筋肉を増やそう

先に挙げた二つのモデル共に、1年目は10㎏前後の筋肉量増加が見込めるとしています。ベテラントレーニーが1年で1キロ増やせるかどうかということは、初心者でも追いつくことも可能ですし、ベテランの10年分の効果が期待できるというのはとてもお得ではないでしょうか?

是非諦めず、10キロの筋肉を目指して取り組んでほしいと思います。10キロ筋肉が増えるということは、一回りどころか、二回り、三回りくらい大きく見えることでしょう。筋肉が少なくて悩んでいる人も、正しい食事とトレーニングを、まず1年間真面目に取り組んでみてはいかがでしょうか?

筋肉を増やせる限界とは

筋肉は鍛えれば鍛える程増えるというものではありません。年々付かなくなるのが示している通り、どこかで限界が来てしまいます。ミオスタチンという筋肉増加を抑制する遺伝子が働くのが原因です.

その限界の目安が分かれば、無茶な目標にならず、現実的な目標を立てることができます。

筋肉量の限界を計る式 その1

BuiltLean.comによると、平均的な素質の持ち主(全体の約68%程度の人)が達成できる除脂肪体重(LBM)の限界は以下の式で表せるとのことです。除脂肪体重は筋肉だけでなく、骨や内臓など、脂肪以外の組織全てを含めた重さです。

((身長㎝÷2.54-70)x 5 + 160)×0.454 =最大LBM

元の式がインチ単位だったので、日本で一般的な㎝単位に変換しました。体重もポンドだったのでkgに変換しています。その為、少し式が複雑になってしまっています。身長180センチの場合約74.6kgの除脂肪体重となるでしょう。体脂肪率10%の場合、82.9kgくらいの体重になるのではないでしょうか。

170センチの場合65.7kgくらいになります。10%の体脂肪率で73kgくらいなので、確かにそのくらいが平均的な素質の限界なのではというのも納得がいきます。

私自身は177センチで71.9kgくらいと出ました。この除脂肪体重で体脂肪率5%だと75.7kgなので、大会に出た時の体重74kgと結構近い数字になっています。もう少し筋肉増やせるとは思いますが、頑張って3キロくらい増やせれば御の字だろうというのがこの式からも推測できます。

筋肉量の限界を計る式 その2

LeanGains.comのMartin Berkahnが示した式によれば、もっと簡略化されたモデルに当てはめることができます。

身長㎝– 100=体脂肪率5~6%程度の体重(kg)

とのことです。身長170センチの人は体脂肪率5%の時点で70キロ前後になるでしょう。180センチなら80キロです。

先ほどの複雑な式の場合、170センチで69.2kg、180センチで78.5kgとの予測なので、かなり近いのではと思います。6%で計算したら更に近くなります。

筋肉量の限界を計る式 その3

先ほどの式はシンプルでいいのですが、5%を目指すというのはボディビルなどの大会に出る人向けで、一般向けではないというのが微妙なところです。その式を元にして、体脂肪率15%くらいの式を作って、目標体重としてみるのはどうでしょう?というのが私の提案です。

(身長㎝-100)×0.95÷0.85=体脂肪率15%程度の体重kg

となります。単純に5%を15%に変えただけですが、一般の人だと10%という状態もあまりおらず、15%くらいか、なんなら20~25%くらいの体脂肪率から筋肉を増やして脂肪を減らし、15%くらいでいい体を目指すという人も多いので、とりあえず現実に近い体脂肪率での目標数字を見せられればいいのではと思いました。

筋肉を増やせる限界についてのまとめ

  • 年間にどの程度の筋肉を付けることができるのか
  • トレーニング歴でどの程度筋肉が付きにくくなるのか
  • 筋肉量の限界はどの程度か

この辺りのことは指導の際にも話すのですが、多くの方は落胆します。プロの指導ならもっと筋肉を簡単に増やせるのではないか、何か特別な方法があるのではないかという期待があるようです。

しかし、残念ながら特別な方法はありません。特別大きな筋肉を付けている人の多くはステロイドなどを使っている人が多いでしょう。真実はわかりませんが、フィットネス業界に居ると噂は様々なものを耳にします。

私はあくまで健康のためのボディメイクを推奨しています。プロアスリートやボディビルダーなどで結果を求める人、youtubeやInstagramなどで自分をアピールしたい人などは、ルールの範囲内で行う分には構いませんが、一般のフィットネス愛好家にとっては使用しないに越したことはないものという認識です。

ですので、自然なトレーニングでどのくらいのペースなのか、限界はどのくらいなのかを知った上で、ボディメイクの計画を立てるのを推奨いたします。

ボディメイクは筋肉量の多さだけではなく、形やバランスを整えていくような楽しみもあるものです。自分自身と向き合い、高めていくようなボディメイクを行いましょう!

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