筋トレで体が固くなるは嘘。その理由をプロが解説

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宮崎 隆一

代表取締役株式会社リーブル
トレーナー歴16年。パーソナルトレーニングジムMIYAZAKI GYMを5店舗運営し、自身でも年間1200~1500件のレッスンを行っている。専門はダイエット・ボディメイクだが、健康やアンチエイジングの為の運動を推奨している。 NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定トレーナー) フィットネスニュートリションスペシャリスト ヘビー級プロキックボクシングライセンス(失効) テコンドー関東大会二部無差別級優勝 全日本学生ボディビル選手権6位 剣道二段 居合道初段

筋トレは体を固くするというイメージ

「筋トレをすると柔軟性が落ちてしまう」というイメージはよく耳にします。実はこれは間違いです。

筋トレは柔軟性を向上させます。

これは専門家の中ではほぼコンセンサスが得られています。なので、トレーナーなどで筋トレをすると柔軟性が落ちてしまうという人は居ないと思います。特にこの辺りが一番シビアなアスリート系のトレーナーはしっかり理解しています。

どうして筋トレが体を固くするというイメージなのか

大きく発達した筋肉は「動きが遅そう」「可動域が狭そう」というイメージがあります。しかし現実にはお相撲さんの柔軟な身体は有名ですし、格闘家やボディビルダーも柔軟性の高い体をしています。

実際に体を動かした際に、乳酸や水素イオンなどの代謝物がたまることで柔軟性が落ちることはあります。トレーニング後パンパンに張った筋肉は伸びにくいですよね。その状態のイメージです。

また、筋トレ翌日や翌々日などに筋肉痛が発生することがあります。この時も筋肉を伸ばすと痛みが発生し、柔軟性が落ちてしまうことになります。

筋トレが体を固くさせない根拠

筋トレが柔軟性を向上させるというエビデンスはいくつかあるのですが、柔道選手を対象とした筋トレと柔軟性の関係を研究した論文は以下になります。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25031681
こちらの論文では肩や股関節など8つの関節の可動域を調べた結果、全ての関節で3.93~5.96%の可動域向上という結果が出ました。上半身から下半身、逆の順序でも結果は変わりませんでした。

これにより、筋トレでも柔軟性の向上が見込めるので、筋トレが柔軟性を低下させてしまう場合、入念にストレッチをしないといけないということになりますが、その時間を短縮、または省略することが可能となります。

トレーニングの時間を短縮できることは技術練習にも時間を割かなくてはいけないアスリートにとっては非常に重要となります。

体を固くする筋トレ

しかし柔軟性を低下させるような筋トレもあります。

例えば可動域の狭い筋トレは柔軟性を低下させてしまいます。

もしかしたら筋トレが柔軟性を低下させるというイメージはこういったトレーニングをしている人の体験に基づくものかもしれません。

例えば、腕立て伏せで胸を床まで付けずにやる、スクワットで膝を少しだけ曲げる。こういったトレーニングは柔軟性を向上させません。

柔軟性を向上させる筋トレ

可動域を大きく使う

柔軟性を向上させる筋トレは可動域を多く使うような運動です。

途中で止めてしまうような動きではなく、可動域を全て使うようにしましょう。単純にストレッチと同じで、普通に伸ばせるところより少し伸ばしてあげることで、筋肉はストレッチされます。

ストレッチポジションで負荷をかける

筋トレは負荷のかかるポジションで3つに分けることができます。

  1. ミッドレンジ
  2. ストレッチ
  3. コントラクト

ミッドレンジはベンチプレスやスクワットなど、主に動作の途中で負荷が最大になる種目です。

ストレッチはダンベルフライやインクラインアームカールなど、ストレッチポジションで負荷が最大になる種目です。

コントラクトはケーブルクロスやレッグエクステンションなど、収縮させるポジションで負荷が最大になる種目です。

これらの中で、ストレッチポジションで負荷が最大になる種目は特に筋肉の柔軟性を向上させやすくなるのでおススメです。以下に代表的な種目を挙げていきます。

スクワットでお尻のストレッチ

例えばスクワットもフルスクワットが股関節の可動域を高めるいい運動です。体幹部を固定する筋肉も鍛えられるので非常におすすめです。

この動画の武田真治さんのようなスクワットはいいですね。このくらいの深さまでしゃがめれば柔軟性と筋力を同時に上げていくことができるでしょう。

スクワットを深く行なうことで、浅いスクワットと違いお尻やモモ裏の筋肉がストレッチされ、デスクワークや車の運転などでお尻が固くなり、腰痛に悩む人や猫背になってしまう人にも効果的です。

ダンベルフライで猫背解消

スクワットは様々な関節を使う運動ですが、逆にダンベルフライのように肩関節のみを使い、ストレッチで強い負荷の掛かるような種目はより柔軟性向上に効果が期待できます。

ダンベルフライでは肩のストレッチが行われます。特に猫背の原因になる小胸筋なども伸ばすことができます。猫背解消にとって定番の筋肉ですね。

柔軟性の向上の方を重視して狙うのであれば、例えばダンベルフライのストレッチポジションで3つ数えてから挙げるようにするなどの方法で行なうことで非常に高いストレッチ効果が得られます。

余談ですが、このストレッチポジションで3つ数えるというような方法は、ベンチプレスやダンベルフライで胸に効かせにくいという方が胸の筋肉を使いやすくするのにも有効な方法ですので是非試してみてください。

ボールクランチで腹筋のストレッチ

腹筋運動のクランチやシットアップという動作は、腹筋が本来持つ可動域である上25度までしか使うことが難しく、ボールの反りに合わせて30度反るという動作ができません。

それによって、クランチなどで腹直筋を鍛えすぎると、猫背を助長してしまうという結果にも繋がります。

ですので、反り腰の人だと普通のクランチも有効なのですが、腰が丸まりがちなデスクワーカーなどは是非ボールクランチで腹筋の柔軟性も向上させながら鍛えてみてください。

トレーニング後のストレッチは不要か?

筋トレで柔軟性が向上するのであれば、筋トレ後に入念にストレッチをするのは不要でしょうか?

パーソナルトレーナーとしての私の意見としては

  1. アスリートなど高い柔軟性が必要であればやるべき
  2. 柔軟性の低い一般の方もやる方が望ましい
  3. トレーニング愛好家の一般の方ならやらなくても良い

という風に勧めます。特にアスリートの場合だと、血行の促進による回復の促進なども考えられます。

非常に高い柔軟性が必要とされるバレエなどは流石に筋トレで十分というわけにもいかない上に、筋トレばかりすることもできません。技術練習に重点が置かれます。そういう場合にはストレッチを非常に多くなるでしょう。

また、非常に柔軟性の低い一般の方もやるべきではあります。何故なら、このタイプの方の場合、例えばスクワットで深い位置までしゃがむということ自体ができません。

伸ばせるところまででいいとしても、ちゃんとストレッチで負荷のかかるポジションまで持っていけなかったりする、固すぎる筋肉が制限となってそうでもない筋肉が伸びないなど、とにかく筋トレだけでうまく伸ばしていくことが困難な場合があります。

そういう方の場合も、ストレッチを取り入れて、まずトレーニングを正しいフォームで行えるようにするというのが目標になります。

そうでもない普通の柔軟性で、健康のためにトレーニングをしているという方であれば、しっかり広い可動域をコントロールできるような重量を選択して取り組んでいれば、十分目標も達成できるかと思います。

筋トレは柔軟性を向上させる理由のまとめ

筋トレが柔軟性を低下させることはなく、むしろ向上させるというのは常識となりつつあります。

筋トレで伸ばしにくい部位のせいで腰痛などの痛みが生じている場合などもあると思いますので、ストレッチを活用する場合にはそのあたり考慮して取り組んでみてください。

当記事をお読みいただいても良く分からない、実際に教えてほしいというご希望があれば、弊社運営のMIYAZAKI GYMまでお問い合わせください。パーソナルトレーニングジムMIYAZAKI GYM渋谷、新宿、池袋、五反田、武蔵小杉

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